iMovieで4分割画面の動画をつくる方法

半年ほど前になるが、こんな動画を作った。ひとりギターアンサンブルの試みである。

サムネイルにも表示されているとおり、この動画には画面が4分割されている箇所がある。このシーンの作成にひと手間かけたので、方法を書いておこう。

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iMovieで4分割

高度な動画処理ソフトは Apple の Final Cut Pro X や、Adobe の Premiere Pro をはじめとしてたくさん存在する。だが半年に一度しか動画編集をしないぼくのようなフェザー級ユーザーにとって、半年に一度のためだけに数万円を払うのはかなり勇気が要る。なんとか無料でできる範囲で自分好みの動画をつくれないか、というのはいつも考えているテーマである。

macユーザーのぼくが使うiMovieでは画面の縦2分割まではサポートされている。サイドバイサイドという機能がそれだ。このサイドバイサイドを2回使用することで画面4分割を目指す。

こういう、

Uke

AC

Aco

UB

4つの映像を組み合わせて、

ALL

ひとりで4つの楽器を弾いている映像をつくりたい。

サイドバイサイドの仕組み

無料でがんばるためには多少の手間は惜しんではならない。逆に言えば少し手間をかければ、それなりのクオリティのものができあがる。撮影する映像と完成品の関係をちゃんとつかんでいればそれほど難しくはない。

まずは仕組みを説明しよう。

iMovieでサイドバイサイドを一回使用すると、2つの素材の真ん中を中心に切り取られた画面が2つ並ぶ。ひどい絵で図解するとこうだ。

sozaialpha

素材1と素材2を加工して素材αにした。サイドバイサイドで追加するほうの映像が左に現れるので、処理上は素材2がベースとなっている。

sozaialpha-pic

実際にはこんな感じ。素材1と素材2の真ん中部分が並んでいる。

同じことを素材3と4にも行う。

sozaibeta

素材βができあがった。

sozaibeta-pic

同じように素材3と4が並んでいる。

ここからさらにもう一回加工すれば縦4分割の映像となる。

4bunkatsu

4bunkatsu-pic

実際には、素材αとβができたらそれぞれ一度書き出してもう一度読み込む必要があるが、サイドバイサイドの流れは理解できたはず。

仕組みがわかったところで、では実際にどんな映像を撮影すればよいのか。それぞれの素材のどの部分がどのように現れるか考えよう。

撮影の手順

上の図を見ていただければわかると思うが、素材1と3は中心右寄り、素材2と4は中心左寄りの部分が完成品に現れている。

sozaistar

素材を撮影するときは、この星マークをつけたところに見せたい絵がくるようにすればよいのだ。

sozaistar-pic

だいたい星マークを中心に人物と楽器が配置されているのがわかるだろう。

撮影時の工夫

この「星マークに人物を合わせて撮る」作業にひと手間かけるかどうかで、そのあとの編集の大変さがずいぶん変わってくる。どうせあとで編集するからいいやと言っているようでは甘い。お金をかけないからこそよいものを撮らなくては。

img_1758

撮影は家の中で行った。三脚でカメラを固定しつつアングルを決めていく。カメラにはこんな細工をした。これがポイントである。

img_1760

カメラの液晶画面に合わせた紙をつくり、横幅を4等分する。そのうち真ん中寄りの一方に穴をあけて液晶に貼付ける。こうすれば素材が完成品にどう現れるかが撮影の段階でわかるので失敗がない。

逆サイドには上下反転させて貼る。

img_1763

この紙で切り取られたエリアの外は完成品には映らないので、ゴミがあっても大丈夫だ。背景を整えるのもずいぶんラクになる。だれでも思いつきそうなものであるが、これをやるのとやらないのでは大違いだ。編集段階に入ってボツ映像を量産することになる。

以外と見落としがちだが撮影時のアスペクト比と完成品のアスペクト比をそろえておくこと。これをしないとせっかくの細工の効力が半減してしまう。YouTubeを想定していたので16:9で撮った。

あとは、編集で切り落とせるよう使用予定箇所の前後にマージンをつけておく。

こうして撮影は終了した。

編集の手順

iMovieの基本的な操作については割愛する。プロジェクト内のクリップに別のクリップをドラッグしてサイドバイサイドをかける。元になる映像のほうが右に配置されるようになっている。

sidebyside

吹き出しの形で追加される。映したいもの、ここでは楽器と人物が中央付近に集まっていれば成功だ。

2つの映像のタイミングを音の波形や目視で確認しながら合わせていく。納得するものに仕上がったら、一度書き出してしまおう。これからさらに編集を加えるのでなるべく高品質で。

素材αと素材βのムービーができあがったら、さらにサイドバイサイドする。

sidebyside-all

ここまで来ればもう完成図がプレビュー画面で確認できる。あとはαとβのときと同じようにタイミングをそろえて書き出すだけである。

まとめ

無料でがんばる映像づくりは、ハイスペックなソフトウェアの機能を自分で行わなければならない。そういうソフトを使ったことがないのでよくわからないが、お高いソフトでは4分割の画面なんて素材を4つ放り込んで位置を決めればすぐにできてしまうのだろう。

その部分をじぶんでやる。そのためにはきちんと完成図を思い描いてから撮影するという当たり前のことをちゃんとやればよい。今回の動画作成で言えば、

  • 素材が完成品のどの部分に現れるか事前によく検討する
  • 素材をミスなく撮るためにアングル確認を工夫する

手持ちのツールを最大限使ってできるところまでいってみる、というのも楽しいクリエイションなのである。

心構え

4分割映像をつくるだけならここで終わりだが、冒頭に紹介したひとりギターアンサンブルではそれ以外のこともいろいろやって遊んでいるので、書き出した4分割映像をさらに読み込ませて編集している。合計3回の書き出しを経て画質はかなり劣化してしまった。

音楽や映像を編集するひとは、ぼくもそのうちのひとりなのだが、ついつい些細なことにこだわってしまう。プロならいざ知らず、アマチュアが、しかも無料でがんばってみる場合はこのこだわりが障害となってしまうことが多々ある。こだわりすぎて完成しない作品の視聴回数は0だが、多少の瑕疵があっても完成した作品の視聴回数は着実にふえていく。

どんなに拙くてもよいからまず完成させる。話はそれからだ。

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