ギターアンサンブルのための耳コピ編曲講座(ツール編)

ギター合奏のための耳コピ作業にはずいぶん慣れてきた。各種ギター(ウクレレベース含む)とカホンとアコギというRUBINETTOの編成なら、そこまで考え込むことなく耳コピできる。ぼくがよくコピーしている葉加瀬太郎の曲なんかだと、楽器の数もちょうどいい。

もちろん、まるまる創作しなければならないパートがあるときや、クラシックギターでは表現しにくいロングトーン、電子音、早弾きなどが登場する場合は別だ。あくまで単純なコピーの場合である。

しかし、単純コピーの要請に出くわすことは意外と多い。ここではギター合奏団体などに所属しているとよく発生するシチュエーション、「◯◯という曲をうちでやれる編成に編曲してくれない?」に対する方法を書いていこう。

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音源を用意する

まずは耳コピ元となる音源を手に入れたい。音源が手元にないと後で書く再生速度やピッチを変化させる処理ができないから。耳コピしようと思うほど好きな曲のCDぐらいは買いたいものだ。

耳コピというのはとても勉強になる。普段聴いているときには意識にのぼらない曲の細部まで観察する作業なので、有益な発見がたくさんある。聞き流すだけの英語リスニングが上達しないように、音楽も聴いているだけでは身になりにくい。耳コピし、そして実際に演奏してみるのがよい。

そのための教材と考えるなら、CDを買うぐらい安い。

楽譜作成ソフト

ぼくは作曲や編曲をはじめた当初からずっとMuseScoreを使っている。去年あたりの2.0へのアップグレードでTAB譜製作にも対応したので、ギタリストにとっても使いやすいソフトになった。無料なのも嬉しい。

MuseScore | Free music composition and notation software

他にはフィナーレなどのソフトがある。

耳コピ用ツール

耳コピ用のツールと聴いてもピンとこないかもしれないが、肝心なのはツールをいかに使うかである。うまく使えば耳コピ作業がかなり楽に進められる。

生の音源はたくさんの楽器が同時に鳴らされ、けっこうなスピードで音楽が進行していく。メロディを追うだけならば比較的簡単かもしれないが、表に出てこないコードや、低すぎるベース音、聴き取れないほどの早弾きを生の音源から拾うのは大変。

そこで、曲全体のテンポとピッチを操作できるソフトを援用することになる。

ソフト自体はなんでもよいのだが、ぼくはmacユーザーなので gAssistant というのを使っているのだが、今確認したらもう配布終了しているようだ。乗り換え先を探さなければ…。

スマホならYAMAHAのKittarがお手軽だ。ぼくはスマホで作業することはあまりないが、出先でちょっと気になったりしたときに気軽に操作できる。

ヤマハの楽器練習支援アプリ“Kittar”は最強の耳コピツール

イコライジング(音域ごとのボリューム調整)のできるソフトもあれば便利なこともあるだろうが(たとえば高音域や低音域がうるさくて中音域が聴こえないといったとき、イコライザーで中音域を持ち上げて聴けば少しはっきりするかもしれない)、ぼくはそこまで必要だと思ったことはない。

とにかく、再生速度とピッチを調整できることが重要だ。

キーボード

耳コピでは、音階に沿った音を複数同時に出せる楽器があるほうがよい。やはりキーボードだろう。耳コピ用として使うだけなら、電器屋などで売っている安いもので十分だ。

ぼくはこれを使っている。

とにかく安さ重視ならこういうのもありかと思う。楽器としての性能を期待しないなら十分だろう。

ギター用の耳コピならもちろんギターを使っても大丈夫だ。ようするに、手軽に和音が鳴らせる楽器がひとつ手元にあればいい。

耳コピを実践する

耳コピするにあたっての音楽理論的知識については改めて書く(かもしれない)ので、ここではツールをどう使用しているかだけ紹介する。

耳コピは基本的には単なるコピーなのでどの部分から始めてもよい。ぼくは普段イントロかAメロの主旋律からコピーを始め、その曲の調や拍子をつかむようにしている。メロディは一番前に出てくるパートなのでわかりやすい。

旋律が進んでいく中で、速くて聴き取りにくい箇所や半音の違いがわかりにくい箇所などが出てきたら、テンポを落としてじっくり聴く。こういう問題はテンポの調整でだいたい解決する。

ベースラインが低くて聴こえない場合は、ピッチを思い切って1オクターブ上げて再生してみる。高音が少し耳に痛いかもしれないがベースラインが1オクターブ上がるので音程の判別がしやすくなる。ベースラインの問題もこれでだいたい解決する。

イコライザーは必要か

解決しにくいのは、生音源に含まれる音量がかなり小さいパートだ(中音域のコード楽器などに多い)。そもそものボリュームが小さく音の輪郭も不鮮明で、イコライザーで中音域を持ち上げてもよくわからないことが多い。

ここで取れる簡単な手段は2つで、適当に想像して創作するか、無視するかのどちらかだ。生音源でもボリュームが小さいということはあまり重要な音ではないことが多い。リスナーにも聴こえないのだから、無視してしまっても大勢に影響はない。無視するとなんとなく寂しい場合創作することになるが、大勢に影響がないようつくるには多少の理論的知識がいる。

まとめ

耳コピ編曲には、

  • 音源
  • 楽譜作成ソフト
  • テンポとピッチをいじれるソフト
  • キーボード

があれば充分だ。このうち2つのソフトについては無料で手に入るし、キーボードはなくてもそれ以外の楽器やキーボードアプリなどで代用できる。どんな分野でもそうだが、まずはとにかくやってみて不便に感じてきたらツールを揃えていくのがよいと思う。最初のハードルを高くしても挫折するのがオチである。

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