【おすすめインスト】オーストラリアの民族音楽的アコギデュオ、Hunter Van Larkins

琴の音色をオーストラリア人がギターで表現するとこうなる、かもしれない。

Ross Hunter と Owen Van-Larkins の2人によるユニット Hunter Van Larkins の音楽である。曲名が日本の琴を表しているのかどうかはわからないが、そうイメージしてつくったと言われれば納得できる。

曲に各地の民族音楽的要素がちりばめられているのが特徴だ。

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Bull On Fire

パーカッシブな打音が心地よいと思っていたら、普通のカッティングノイズだった。ソロギターの世界ではカッティングノイズはあんまりお目にかからないからしばらく思い当たらなかった。カッティングノイズは複数の弦にまたがるノイズが出るので適度な重量感がある。手のひら親指で弦を叩くのとは違ったパーカッションになるのだ。

映像でも確認できるが、右手首のつけ根でボディを叩く、いわゆるパームと呼ばれる奏法と組み合わせていることがわかる。パーカッションのことだけを考えると、パーム+カッティングノイズが一番ドラムスに近いかもしれない。

それにしても、この Bull On Fire をはじめとして、アルバム全体に充満している民族的な響きがよい。ぼくは半音が多く含まれる音階を使った曲が好物なのでなおさらだ。

EckHo

曲の終わり方があっさりしているものが多い。曲をつくっていると実感するが、手抜きでなくあっさり終わらせるというのは難しい。

動画は存在しないようだが、Fields of Avalon という曲の終盤で、リバーブ(サスティン?)が意図的に短くされている箇所がある。

これにはハッとさせられた。

アコースティックなギターは性質上ロングトーンがどうしても苦手なので、ついつい長いサスティンやリバーブを追い求めてしまう。しかしそれだけがいつも心地よいサウンドを生みだすのだろうか?

Tapestry

ちなみに、所属レーベルである candy rat のユニット紹介ページによると、彼らの音楽について heart wrenching melody というフレーズで賞賛しているアーティストの言葉が載っている。

Hunter Van Larkins | CandyRat Records

この2人の曲が heart wrenching かどうかはともかく、この言い回しがとても気に入った。これから使っていこう、heart wrenching。

ところでぼくにとっての heart wrenching な曲と言ってすぐに思い浮かべるのは、やはり久石譲のピアノ曲だろうか。あのピアノの heart wrenching なニュアンスをギターで表現できたらどんなに素晴らしいだろう。

思うに、ギターとピアノで同じフレーズを弾いたとき、聴いたときに重く聴こえるのはギターの方だ。つい情熱的に(ある時はこぶしをきかせて)演奏してしまう。その重みを取り去ることができたとき、heart wrenching に少し近づけるのではないだろうか。

アコギの2重奏は日本ではDEPAPEPEが有名だが、DEPAPEPEのサウンドを無尽蔵に明るく直線的なものとすれば、こちらは有限の曲線美といった趣きである。

残念ながら Hunter Van Larkins としての音楽活動はもう行われていないようだ。Van Larkins はソロ活動に専念し、Ross Hunter は大学でギターを教えている。

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